どうもこんにちはkinghaloです。
少し前に一般的なサムネイルの作り方について解説するブログを書いたのですが今日は応用編として遊戯王系のサムネイルの作り方を解説したいと思います。
マスターデュエルの影響で動画投稿やブログ作成に力を入れ始めた方もそれなりにいらっしゃると思うので、そのような方のお力添えができればなと思っています。
僕は常々100点満点の素晴らしいサムネイルを作るには美的感覚や膨大な知識、技術が必要だけれど70点のサムネイルであればちょっとしたセオリーで量産できると思っていて、今回は70点の遊戯王用のサムネイル(あくまで自分基準)を作るためのセオリーの解説となります。
前回の記事の内容を踏まえた上で解説していくので未読の方はぜひこちらもお読みください。
参考までに最近の動画で使用したサムネイルをいくつか添えておきます。この記事を読めばこれくらいのクオリティのものが作れるようになるかもしれません。(個人的にはカラクリは上手くできた)






もちろん、人によって色使いや構図の好みはあるかと思いますが、個人的にはどこに出しても恥ずかしくはないものが作れているんじゃないかとは思っています。
この記事では前回同様gimpを用いてサムネイルを作っていきますが、あくまでサムネイル作りのセオリーを解説するものなのでgimpの基本機能(レイヤーであったり選択範囲の切り取りや拡大縮小)は分かっているものとして解説を進めます。
そのあたりが曖昧な方は別途gimpの使い方を説明しているサイトを探して併用することをおすすめします。
初心者がやってしまいがちなサムネイル
説明しやすくするために、敢えてありがちなダサいサムネイルを作ってみました。マジでどっかで見たことがあると思います。再現度には自身があります。

サムネイルの作りたては教材もなくて何をすればいいかわからないですし(僕もはじめのうちは酷いもんでした)仕方ないんですが、カードの画像を2枚並べて文字を置いただけだと本当にダサいですね。なぜこのサムネイルがダサく感じるか分析してみましょう。
文字がダサい
パソコンに最初から入っている初期フォント、赤文字に黄色の枠線はやりがちですが本当にダサくなります。特に原色に原色の枠線を付けている方は今すぐやめましょう。これだけでかなりマシになります。文字加工の詳しい解説は前回の記事に書いているので要チェック。
では前回の記事をおさらいして文字に修正を入れてみます。

フォントを太めのものに変えて(hgp創英角ゴシックub)枠線を黒に、さらに文字を読みやすくするために外側に白の枠線も追加してガウスぼかしですこしぼかしてみました。
本当は文字色が原色の赤なのもダサい原因なのでいじりたいんですが比較用にそのままにしています。
これだけでもぐっと文字が読みやすくそして浮かび上がって見えます。
この浮かび上がって見える、というのが今回の記事のメインテーマです。
サムネイルとは視聴者や読者に内容をアピールするためのものなので、見てほしいものや読んでほしいものに視線を集中させる必要があります。
最初のサンプルだと文字や絵にメリハリがないため一瞬どこを見ればいいかわからなくなります。サムネイルを作る際は、見た瞬間に必要な情報が飛び込んでくるようなものを作るイメージが大切です。
背景がダサい
もう一度サンプル画像を再掲します。

このサムネイルはカガリとエンゲージの画像を並べただけなんですが本当にどうしようもないですね。
まず第一に真ん中で色がくっきりと変わっています。そのうえ赤と青緑という幼稚園児の塗り絵のような配色で非常に気持ちが悪いです。
さらに、モンスターの絵が左右に2体配置されているので視線をどこに持っていけばいいかわかりません。というかカード画像をそのまま貼っているだけなのでこれが背景なのか本体なのかすら分かりません。
とりあえず背景に1種類の画像しか使わないようにすると事故が起きません。これは絶対的なルールです。エンゲージもしくはカガリのどちらかに絞りましょう。今回はエンゲージを使ってみます。

統一感が出てめでたしめでたし、と言いたいところですがなんか違和感がありますね。
そう、背景と文字だけだと主役がいないのです。右側にポッカリと空間が空いてしまっています。
実は、それっぽい遊戯王用のサムネイルはタイトル、背景(カード画像)、そして主役となるモンスターという3つのオブジェクトで構成されているのです。

というわけでカード画像としてレイを使ってみました。最初と比べるとだいぶ良くなりましたね。これなら全世界に向けて公開しても耐える気がします。
ここでちょっとした工夫として背景をぼかす、というものがあります。
一眼レフでの写真撮影のように、手前のものをくっきり、奥のものをぼかすことを意識するとカードや文字に視線のピントが合いやすく非常に見やすくなります。ためしにやってみましょう。
これもまたガウスぼかし機能を使います。基本的にgimpはガウスぼかし機能さえ使いこなすことが出来ればそれなりに良いものが作れます。ガウスぼかしは神。

どうでしょうか?なんだかスッキリしたと思いませんか?そして先程と違って背景の情報量が減った分左上が寂しく感じるようになりました。ここにマスターデュエルのロゴでも入れておきましょう。

ガウスぼかしで背景の情報量を減らした分マスターデュエルのロゴを入れても取っ散らなくなりました。タイトル、レイ、ロゴの全てが浮かび上がって見えて情報が伝わりやすくなっています。とりあえず背景はガウスぼかし。これもサムネイルを作るときの基本ルールです。
最後に文字の色がダサいんでちょっといじりましょう。文字の色は背景の色との調和を意識して選択します(ここはちょっと美的センスが必要かもしれません)
背景色と被らず、そして幼稚園児の塗り絵のような配色にならないような色を選択します。
今回は後ろが緑っぽいのでオレンジ系のグラデーション加工で攻めます。オレンジ系のグラデーション加工は結構いろんな背景色と合わせやすいのでおすすめです。
グラデーション加工の方法については(めんどくさいので)解説を省略するのでGoogleとかで調べてみてください。超簡単です。

最初に比べるとかなりいい感じのサムネイルになったと思いませんか?並べて比較してみましょう。


閃刀姫の情報を探しているときに2つの動画が並んでいればまずは左からクリックするんじゃないでしょうか?サムネイルって大切ですね。
遊戯王用のサムネ作りの基本ルーティーン
ではここまでの解説から遊戯王用のサムネイルを作る際の基本ルーティーンをまとめておきましょう。
1、1種類のみのカード画像を背景として用いる
2、背景をガウスぼかしでぼかす
3、タイトルと主役となるカード画像をバランス良く配置する
4、タイトル文字の色を背景と被らず浮きすぎないものに変更する。
僕は基本的にこのサイクルでサムネイルを作成しています。僕は今までかなりの数をこなして慣れているので先程の閃刀姫のサムネイルくらいのものであれば10分もかからず完成します。
サムネが一番大切とはいえサムネごときに何時間もかけるのは時間がもったいなさすぎるのでルーティーンを確立して70点(自分の中では)くらいのサムネイルを量産しています。
カード画像そのままではなく切り抜きを使おう
よりそれっぽくこなれた感じを出したい方はカード画像をそのまま主役として用いるのではなく切り抜いて使いましょう。

レイを切り抜いて使ってみました。先程のものと並べて比較してみましょう。


切り抜きを使うとカード画像をそのまま使うよりも主役であるレイがより大きく目立って見えるのではないでしょうか?
切り抜き画像を使うとこなれた感じが出るだけではなく、このブログだと1枚の画像のサイズが結構大きいので見ていても気にならないかもしれませんがYouTubeはたくさんの動画のサムネイルが小さく一覧で表示されるのでなるべく主役は大きく表示させてあげたほうが目に止まりやすいというメリットもあります。
ただ、切り抜きってすごくめんどくさそうで手を出しづらいですよね。実際めちゃくちゃめんどくさい場合もあるんですがツールを駆使すると時短でサクッと切り抜けちゃったりします。実際に切り抜いてみましょう。
カード画像の切り抜き方

これはレイのカード画像をsnipping tool(Windowsに備え付けの切り抜きソフト、絶対入ってます。背景画像等もこれで調達しています)を使って絵の部分だけ切り抜いてgimpに取り込んだものです。ここから力技で切り抜いても良いんですがAIの力を借りて時短しましょう。
RemoveBGというサイトに切り抜きたい画像をアップするとAIが自動的に背景を切り抜いてくれます。もちろん完全というわけではなく、切り抜きすぎてしまったり逆に全く切り抜けない、一部だけ切り抜いてくれるなどのパターンがありますがある程度切り抜いてくれるだけでも儲けものなのでとりあえず投げてみましょう。
このサイトをTwitterで紹介したら1万いいねがついてフォロワーが爆増しました。あまりにもまいど。
うまくいくとこんな感じで完璧に切り抜けます。
モンスターの色と背景色が似ている場合は失敗することが多いです。切り抜けない場合は完全手動でやらざるを得ないので使用するカードを変更するか覚悟を決めるかどちらかを判断しましょう。

レイの場合はわりかしうまいこと切り抜きに成功しました。剣の部分を切り抜きすぎてしまっていますが体は完璧に近いですね。RemoveBGは人型が得意な印象です。
ではここから切り抜きを完成させましょう。まずはRemoveBGで切り抜いた画像をダウンロードしてgimpに取り込みます。
ここからはgimpの自由選択ツールを使って切り抜いていきます。

まずは剣の周りの部分だけざっくり選んで切り取り。残りの部分は削除します。

ここから自由選択で背景と剣の境界線を細かく切り取ります。モンスターと背景の境界線をマウスポインタでなぞりながらクリックを連打するみたいな感じでやると早いです。あと丁寧にやるより雑にやって失敗した部分をあとから修正入れるほうが早いのであんまり神経質にならないほうがいいです。



こんな感じで剣の部分だけ選んで切り抜き。

ほぼ完成ですね。あとは微妙に青が残っている場所を修正しておきましょう。自由選択で処理してもいいですし消しゴムを使ったほうが楽な場合もあるので臨機応変に。
ある程度処理が終わったら右クリックメニューから「レイヤー」→「透明部分」→「アルファチャンネルのしきい値」をえらんで0.5に設定して完成です。
この作業で微妙に消しきれずに半透明で色が残っている部分を消すことができます。

レイは結構きれいにRemoveBGで背景が消えてくれたんで慣れていれば5分くらいで完成でしょうか?全部手動だと細かい切り抜きが必要なカードだと15~30分目処です。慣れてないともっとかかるとは思います。
切り抜き画像を使ってサムネイルを完成させる
では切り抜き画像を先程のサムネイルとガッチャンコしましょう。

僕は基本的に切り抜き画像に黒と白の枠線を付けて黒をガウスぼかし1.5、白を3.5でぼかしています。枠線の太さは6pxくらいにすることが多いですがサイズによって多少微調整を入れます。前回の記事でも述べたように背景とそうでないものには境界線を作ってあげたほうが視認性が上がるからです。ただ、縁取りの方法は好みがあると思うので必ずこれじゃないといけないというわけではないです。


どうでしょうか?縁取りしている方が見やすいですよね。
このままでも良いんですがパンチが欲しいときは集中線がおすすめです。ぐっと立体感が出ます。

これは普段僕が使っている集中線の素材です。DLしてつかってもらって大丈夫です。
黒丸の部分を目印にしてモンスターの中心と合わせてあげると違和感が出にくいので微調整の時間を時短できます。

こんな感じで合わせてからレイヤー順を入れ替えて調整完了です。集中線もくどくならないようにガウスぼかしで軽くぼかします。

どうでしょうか?これもまた集中線がないものと比較してみましょう。


集中線が入ったほうがちょっとこなれ感が出ますし背景から主役が浮かび上がっているように見えますね。これは特に主役がレイのようなあっさりしたモンスターの場合に有効な技なんですが場合によってはないほうがいい場合もあるんで違和感を感じたら消しましょう。
というわけで今回はこれでサムネイルの完成です。お疲れさまでした。
まとめ
前回の記事に引き続きサムネイル作りについて解説してみました。最近はマスターデュエルの動画がYouTube上に乱立していますがクオリティの低いサムネイルを使っている方も多く、非常にもったいないと感じることが多々あるのでぜひ最近動画投稿やブログ投稿を始めた、またはこれから始めたい、という方は参考にしていただければなと思います。
もちろんデザインには好き嫌いがあるとは思うのでどんどん改良して僕の技法を取り入れながら自分のサムネイルを確立していただければと思います。
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